第三章 「無計画」
引っ越し作業...
これが本当に地獄で、会社員で疲弊していた自分に更なる追い打ちをかける。
ダンボールに荷物を積めども積めども、荷物が減らない!!
しかし、段ボールの在庫はどんどん減っていく!!
引っ越し業者が来るのは 9/5。
作業を開始したのは 9/3。
そもそも開始するのが遅すぎでしょう!突っ込まれるかもですが、ちょっと言い訳があります。
仕事を退職したのは9/30。
30日の泊まり勤務を終えて、10/1に眠い状態で明けで本社に向かい退職手続きをした。
これが本当に時間がかかった。
この時、所長と一緒に退職の手続きを進めていたが、所長もよくわかっておらず、その都度管理の人に書き方を聞きに行ったりしていたのだ。
「いつも退職の立ち合いしているんだからそれぐらい覚えてくれよ」と思う。
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警備会社は辞める人が多いので退職者が定期的に出る。
組合の議題にも退職者数について必ず触れている。
確か、社員の90%は3年以内辞める統計も出いたような。
またこの警備会社は大手だけあって研修が鬼のようにきつい!
研修で脱落する人や逃亡者もいた。
自分は研修でロクに寝られずにもうろうとして講義を聞いていたら、教官に定規で手を「パチンッ!」と叩かれたことがあった。今なら間違いなく訴えられる。
現場もびっくりするぐらい色々な仕事があり、要領よくマルチに仕事ができなければならない。
そして辞める人が多い一番の理由。
人間関係。
世代が様々で本当に色々な人がいる。
いきなりキレ出す人、ねちっこい陰険な人、超超パワハラ上司、激しい二重人格者、自分勝手過ぎる人など、気持ちが弱い人は料理されます。
女性警備員もいますが、裏事情を聞いた所、かなり陰険ないじめがあったとか。
しかもいじめをしていたのは女性警備員のリーダーの人で、自分は仲良く話していたのでこの事実を知った時は寒気がした。
もちろん、心許せる良い人や、仕事と人格ともに優秀な人もいました。
しかし、警備員の環境は病んでいます。
もし、知り合いに警備員になろうとしている人がいたら止めるでしょう。
まったくオススメできない。
昼夜逆転の生活、祝日、年末年始関係ない、非人道的な環境で更に人間関係とくると、心は病んで思考停止の人生の毎日になります。
この会社は地獄です。
苦しみ続け、病み続け、それでもゾンビのように這い上がり耐え抜いてきました。
私は11年間耐えましたが、それももう限界です。
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退職手続き、1時間半かけてようやく終了(泣)。
そのあと所長と一緒に部長、本部長に挨拶をしに彼らのデスクへ。
本部長の話が長い!
本部長とは11年間のお付き合い、研修で自分の手を定規で叩いた張本人。
あの時、本部長は研修の責任者だった。
最初こそおっかない人で、完全に組織に洗脳されているかの如くのエリートマン。
しかし、蓋を開けるとお喋り好きで、愛想の良い人懐っこい小っちゃいおっちゃん。
自分の上司に媚びない所や、本音で話す所を気に入ってくれたようで、とても気に入ってくれたようであった。
しかも、色々あって自分の実家にまで来たことがある(笑)
だから急に辞めると聞いた時は、色々言いたいこともあったらしい。
少し悲しい気持ちにもなったが、私は急がなくてはならない、一刻も早く!
何とか本社を出たが2時間もかかってしまった(コンチクショー!)
早くしなければ、映画に遅れてしまう!
「!?」
実は退職手続きを済ましたあとは同僚と映画を見に行く約束をしていたのだ。
引っ越し作業そっちのけで、計画性のないアホである。
同僚は本社の1Fで不機嫌そうに待っていた。
謝りながらも時間がないので、お互い駅までダッシュ!
映画の時間まで1時間!
急いで電車に乗り、途中タクシーで映画館に直行!
喉が渇くといけないのでコーラも買っておいた。
「事故物件怖い間取り」を見たあと、個室居酒屋で二時間、クーチャラ、ベーチャラ。
22時頃に帰宅。
死ぬように眠る。
9月2日
昨日のお酒が残っていてだるい...
自分は下戸なので、お酒をちょっと飲み過ぎただけですぐに体が不調になる。
5日まで時間はないのだが、どうしてもやる気が出ない。
睡眠負債も溜まりまくっていたのもあり、何もできなかった。
一人自信損失に...
9月3日
睡眠負債がとれない...
夕方に作業開始。
段取り悪く作業を開始したせいで、部屋中めちゃくちゃになってしまう。
散らかりまくった部屋を見て気が狂いそうになる。
とりあえず部屋を汚くして終了。
9/4 ようやく本格的に作業開始。
明日の昼には業者が来てしまう、急げ急げ!
夜には仕事を終えて手伝いに来てくれた友人と一心不乱に作業。
08:00
起床。
引っ越し業者から届いた30箱の段ボールを全部使ってしまった。
まだ荷物は残っている...
台所の棚の荷物、食器類、山積みの書類、まだ10箱は必要なくらいだ。
そして、著しく作業のスピードが落ちる。
思考停止。
11:00
とりあえずゴミと、運ぶ荷物を分けて置くようにした。
ダンボールに入らなかった荷物は友人の車で運ぶようにしようと考えた。
11:30
90㎝水槽の中にいたゾウリエビ、シャコガイ、スズメダイを非難させ、水槽の水を抜く。
水槽に苔がびっしり生えていて汚い、磯野の匂いもする。
このままでは業者に運んでもらえない。
水槽を傷つけないように苔を落そうとするが、中々落ちない。
ここで心が折れそうになる。
体力も大分削れた。
部屋はまだぐちゃぐちゃ。
作業しても作業しても、終わりの見えないこの地獄のループに現実逃避したくなった。
引っ越しがこんなにも大変だったとは...
誤算だった。
計画性のない自分に苛立ちを感じる。
12:00
お腹が減ってしまったので、お気に入りのピザ屋に電話。
しかし、こういう時に限って繋がらない。
ここのピザ屋の「カナディアンチーズ」というピザはとても旨い。
自分は同じものを食べ続けると飽きてしまい、しばらく食べたくない気持ちになるのだが、カナディアンチーズは例外中の例外!
地元のピザ屋なのでもう食べれないし、最後に食べたいが渋々諦めた。
ドミノピザ屋に注文して食う。
時間がないのでフードバトルのように猛スピードで食す。
13:00
地獄のループを開始して、気づくと外から車の音が!
どうやら引っ越し業者が来てしまったようだ。
ここで地獄からカオスに...